「夜の樹」ショップ

一人相撲
 石井鶴三画伯の挿絵画に「一人相撲」というのがある。街角の地面に円をかいて、その真ん中で男がひとり左足を両手でかかえ、右足一本で立って力んでいるのだ。大正から昭和初期あたりまでに流行った大道芸らしい。両手でおのれの左足を攻めたて、それをおのれの右足一本で受けて限界まで踏ん張っているのだ。
 今回このささやかな「演劇論」のあたまに「反・半」をつけたのは、既成のいかなる演劇論をも土俵上に呼び込んで白黒決着をつけようという思いが、ないからだ。つまり真っ当な演劇論に対して「いや、俺のほうが真っ当だ」と名乗りをあげるつもりは毛頭ない。なぜならぼく自身、芝居を半分ほど疑いながら自分の芝居にかかわっているのだから。その意味で土俵に上がって力んでいるのはぼく独り。「一人相撲」である。
 今日の演劇のド真ん中で芝居作りに励んでいる演劇人には、腑抜けた拍子抜けの芝居話しだと思う。できることなら芝居とは無縁の表現にかかわっている人たち、それもぼくとおなじように自分のかかわっている表現ジャンルを半ば疑っているひと達に気楽に読んでもらえたら幸せである。
 「芝居話し」と書いたが、文字通り各章、ゲストを招いての談論形式である。稽古場で芝居を作っている体験上、自分一人でワープロにむかって悪戦苦闘して言葉をひねり出している時よりも、稽古場での共労作業のほうが遥かに稔り豊かであることを知っているからである。

反・半演劇論➕和田周戯曲集7


1章………劇作論…………7
❶ 古川真央(劇団集合地点)/和田周(演劇組織「夜の樹」)
❷ 三浦剛(演劇ユニットG.com)/古川真央(劇団「集合地点」)
  和田周(演劇組織「夜の樹」)
❸ 福田善之(劇作家)
  三浦剛(演劇ユニットG.com)/和田周(演劇組織「夜の樹」)
2章………演技論…………115
大谷草平(演劇組織「夜の樹」)/香川美和(演劇組織「夜の樹」)/古口圭介(演劇組織「夜の樹」)
根本こずえ(演劇ユニットG.com)/和田周(演劇組織「夜の樹」)
3章………演出論………137
竹内智彦(映画作家)/福冨哲雄(映画作家)
荻須夜羽(俳優・劇製作者)/和田周(演劇組織「夜の樹」)
4章………観客論………171
岩下壽之 (作家)/鈴木衛(装丁家)
染谷真帆(ライター)/和田周(演劇組織「夜の樹」)
*「豹の皮」(公開質問状)和田周……199
和田周/戯曲集 7
岸辺の鉱石ラジオ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥208
ざわめきの庭沈黙の部‥‥‥‥‥‥‥‥‥234
*貰った言葉……261
半ー叛ー剰半 最首悟……269

 
2500円
お申し込みは shu@yorunoki.comまで      
                                                     to HOME

和田周戯曲集

1巻~6巻 各2000円

上演DVD

1枚 2000円
 お申し込みは shu@yorunoki.comまで      
                                                     to HOME